藤沢市は3月1日から、高齢者や障害者など災害時要援護者への支援方法をまとめた動画のインターネット配信を始めた。市福祉総務課によれば、災害時要援護者への支援に特化した動画を行政が製作しネットで配信することは、県内初の試みだという。
市が動画の製作を始めたのは、2010年11月頃。市内の8団体が組織する藤沢市福祉団体連絡会が監修し、撮影・編集はNPO法人湘南市民メディアネットワーク、ナレーションを藤沢市録音奉仕会が行った。収録時間は23分55秒。
全5章で構成される動画では、車いすを押して介助する際、段差を越えたり、下り坂を降りたりする様子のほか、視覚障害者を誘導する場合の動き方や注意点などを収録。実際の車いす利用者2人と視覚障害者1人も出演し、動きの流れや力の入れ方、速さなどを具体的に紹介している。
市は10年3月、地域の共助体制作りを進めるため「災害時要援護者及び支援者ハンドブック」を製作。1995年の阪神・淡路大震災や2007年の新潟県中越地震を教訓に、災害時避難が困難な「要援護者」を地域住民が支援できるよう対策の周知を図っていた。
ハンドブック発行後、読者からの「図と文章だけではわかりにくい部分がある」といった意見を受け、同課がよりわかりやすいツールとして動画の製作を行った。今後は、4月頃にDVDでの貸し出しも始め、自治会や自主防災会の災害時対策講習会などでの利用を促すという。
4年越しで完成
撮影期間中、11年3月の東日本大震災の影響のほか、13年3月に市民メディアネットワークの事務所が火災で全焼するなどして、製作は一時中断していたという。撮影済みの映像データは無事だったため、編集作業を進めて14年2月に完成させた。
同課は「障害者支援というと身構える人も多いが、実際にはそれほど難しくないことがわかると思う。広く市民に見てもらいたい」と語った。
動画は【URL】http://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/hoken-iryo-f/page100067.shtmlで視聴できる。
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