神奈川県植物誌調査会藤沢グループ(浅野牧子代表)らが5月19日、西富の墓地開発予定地に群生しているヤマユリを保護するための移植作業を行った。118株のヤマユリが現在、山野草園「遠藤まほろばの里」に仮移植されており、16年(予定)の墓地建設工事終了後、敷地内に再び戻す予定だという。
同グループは活動の一環として、市内の植物調査を定期的に行っている団体。調査の中で、西富の横須賀水道道沿い斜面にある県の花ヤマユリの群生地が、新規墓地の建設工事によって消失するおそれがあることを把握。「市内で3カ所しかない、貴重なヤマユリ群生地を守りたい」と2013年に保護を訴え、開発計画元の宗教法人月光寺(大阪府)に交渉。許可を受けて移植計画を立ち上げた。
移植作業では、墓地開発工事を担当している(株)竹中土木も協力。急斜面に点在するヤマユリの株を抜き取る作業を、ボランティアで行った。
また移植先として、NPO法人里地里山景観と農業の再生プロジェクト(冨田改理事長)が、同法人の管理する「遠藤まほろばの里」を提供。同園内への植え込み作業も担当し、墓地開発工事が終了して付近の自然環境が回復するまで、水やりや除草などの手入れを続けていくという。
同グループは「多くの人や団体の協力で実現できた移植。なるべく早く元の場所の近くにヤマユリを戻すため、周囲の自然環境を注視していきたい」と語った。
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