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藤沢版 公開:2015年9月4日 エリアトップへ

第76回大日本書芸院展で北村西望賞を受賞した 岡本 佳村(かそん)さん 藤沢在住 83歳

公開:2015年9月4日

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筆と半紙に向き合い70年

 ○…東京都美術館で8月30日まで開催されていた「第76回大日本書芸院展」。日本のみならず、中国や台湾などからも集まった作品約1100点の中から、三大賞の一つ「北村西望賞」を受賞した。「長崎の平和記念像を制作し、私の師である阿部翠竹先生と親しくしていた北村先生の名を冠したこの賞。長年書を続けてきたご褒美かな」と笑う。師匠を敬う気持ちから、出展作品は阿部氏が書いていたという漢詩の一節を引用し、半切に丁寧に書き上げた。

 ○…季節ごとに書をマンションのロビーに飾っていたことから、今回の受賞を娘家族だけでなく、マンションの住人らも温かく祝福してくれた。「せっかくだから飾ってよ」と勧められて受賞カップも一時展示していたという。「たくさんの方に優しくお祝いしていただけることはありがたいこと。飾る作品も皆さんから感想を言っていただき、励みになっている」

 ○…生まれは福島県相馬市。小学5年生の時に書き初め展で金賞を受賞した後、母の勧めで書の指導を受け始めた。終戦を迎えて中断したものの、結婚を機に移り住んだ藤沢で再開。夫は貨客船の船長で、家族と過ごせる時間が少なかったため、子育てと家事に1人で奮闘しながら書を続けた。自家用車で横須賀まで習いに通うほど敬愛していた阿部氏は、「眼光が鋭く、怖かったけれど、人情味ある方だった。先生に手を持っていただくと上手に書けるので、『魔法の手』のようだった」。当時の練習を振り返って、目を細める。

 ○…筆をとるときは、詩や文字の意味を汲み取り、イメージを描いてから半紙と向き合う。「いろんな表現をたえず自分で考えることで、生活での余計な雑念を忘れられる」と話す。「『作品を恥ずかしむ気持ちがなくなったらおしまい』。先生に言われたこの言葉を胸に、亡くなるまでずっと精進していきたい」と物腰柔らかに微笑んだ。

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