県高齢者福祉関係功労者等知事表彰を受けた「和楽会」友愛チームの代表を務める 永井 鈴代さん 亀井野在住 85歳
良いと思ったら即行動
○…寝たきりや認知症、独り暮らしの高齢者に対して、話し相手や家事の世話などの奉仕活動を長年続けてきた、善行地区の老人クラブ「和楽会」の友愛チーム。約30年前に立ち上げ、今も代表を務める。「チームの活動を下支えしてきた役員8人で頂いた賞。おこがましいとは思うけど、次の世代の活動の励みになったらうれしい」と謙虚に微笑む。
○…「いずれ自分もお世話になるのだから、元気に動けるうちに自分たちで形を作っておきたかった」と立ち上げ当時を振り返る。昨年までの10年間は施設訪問も行い、現在は亀井野団地で交流サロンを年に2回、安否確認や交流のための在宅訪問を週2回続けている。「何度も通うことで顔見知りになり、お互いに安心する」という。これまでに訪問先の人が倒れていたところをメンバーが発見し、助けた事例もあった。「自分たちが帰った後でも訪問先の人が寂しい思いをしなくて済むように」と、花を持って行く、女性らしい気配りも喜ばれ、やりがいにつながっている。
○…横須賀で6人兄妹の長女として生まれた。結婚を機に保土ケ谷に移り住んだのち、1963年に亀井野へ。新興住宅地だったことから近隣住民同士が関わる組織がなく、子育てをする中で必要に感じたら子ども会や母親クラブも立ち上げ、地域の和を育んできた。「良いと思ったらすぐ行動に移したいの。若い人たちにもこうやって友愛の和を広げていって欲しい」と熱く語る。
○…健康のために27年前に気功「導引養生功」を習い始めた。本場中国に赴いて勉強し、今では亀井野公園で毎朝希望者に教えながら楽しんでいる。ほかにも詩吟や短歌、革工芸、書道など多趣味。「自分の趣味も人のお世話もまずは楽しまなければ。そのためにも健康が一番」と言い切る。ハリのある声と力強眼差しは、今をイキイキと生きている何よりもの証だ。