神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
藤沢版 公開:2016年7月8日 エリアトップへ

藤沢クマゼミ調査研究会で代表を務める 大谷 房江さん 辻堂在住

公開:2016年7月8日

  • X
  • LINE
  • hatena

生命の神秘に魅せられて

 ○…力強い鳴き声で、日本列島に夏の訪れを告げるセミ。その中でも国内最大級の体長を誇るクマゼミの生態を調査する藤沢クマゼミ調査研究会を取りまとめる。市内の理科教諭を中心とした市民団体で、メンバーは約10人。「皆さんの熱意に推され、代表を務めているだけ」と謙遜する。

 ○…クマゼミとの出会いは5年前の早朝。趣味の植物調査で偶然立ち寄った辻堂海浜公園で目の覚めるようなセミの大合唱を耳にした。「これはただ事ではない」と足を進めると、一際大きなセミの抜け殻を見つけた。これまで藤沢では確認されていなかったクマゼミの生息が確認された瞬間だ。「仲間も驚いていたけど、一番驚いていたのは自分かもしれない」と目を細める。以来夏になると毎朝、生態調査のために抜け殻を探し回っている。「ここにいなかった生き物がどうやって広がっていくか、生き物ってどんな環境が好きなのか、と思いを馳せるととても楽しく、もっと知りたくなる」

 ○…研究会の調査活動には理科好きな子どもたちも参加している。メンバーがセミの生態や抜け殻の見分け方をレクチャー、羽化観察会を行った後、各自に近所で生態観測をしてもらう。「自然に目を向けることで人間は自然の中で生かされ、何事も自分勝手にはならないことを、子どもたちが知るきっかけになれば」と穏やかに笑う。

 ○…埼玉県出身。大学では生物学を専攻していたが、「今になってのめり込むとは」と意外そうに話す。結婚を機に移り住んだ藤沢では中学校教諭として教鞭を執ったが、現役を退いてからも日本大学生物資源科学部に3年間通い、学芸員の資格を取得するなど精力的。今ではクマゼミ以外の分野でも自然保護、調査などを行う数多くの団体で中心となって活躍している。「いくつになっても知らないことはたくさんある。足を使って日々それを知ることがライフワーク」と”理系女(リケジョ)”の顔をのぞかせた。

藤沢版の人物風土記最新6

松井 眞之さん

設立35周年を迎えた湘南シティ合唱団の指揮者を務める

松井 眞之さん

町田市在住 77歳

4月19日

橋本 浩司さん

災害ボランティアを行う「王子プロジェクト」の代表

橋本 浩司さん

亀井野在住 54歳

4月12日

武見 勉さん

4月1日付けで藤沢商工会議所青年部会長に就任した

武見 勉さん

辻堂元町在住 47歳

4月5日

斎藤 光昭さん

「湘南男声合唱団」の会長を務める

斎藤 光昭さん

花の木在住 79歳

3月29日

田村 嘉規さん

空き家の利活用促進を狙うアドバイザー協議会藤沢支部長

田村 嘉規さん

湘南台在住 52歳

3月22日

金子 順一さん

2月19日付けで江の島観光会の会長に就任した

金子 順一さん

江の島在住 54歳

3月15日

あっとほーむデスク

  • 4月19日0:00更新

  • 4月12日0:00更新

  • 4月5日0:00更新

藤沢版のあっとほーむデスク一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月20日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook