高倉出身でギャラリー「湘南くじら館」オーナーの池田純子(ペンネーム・池田ゆみる)さんが7月15日、自身初となる児童文学作品『坂の上の図書館』(さ・え・ら書房)を出版した。四六判で160頁、税別1300円。
主人公は母子家庭で育ち、経済的な事情から自立支援センターでの生活を余儀なくされた小学5年の女の子・小林春菜。学習環境に恵まれず、勉強が苦手な少女だった。ある時、センターの隣にある市民図書館に初めて足を踏み入れると、そこには数々の魅力的な児童文学や司書との出会いが待っていた。同書は貧困家庭が抱える学力問題のほか、読書がもたらす学習意欲の向上や、人としての心の成長を描いている。
善行市民図書室で司書として勤務していた池田さんは、当時の経験をもとに善行の町並みをモデルにして物語を創作。元々読書好きで、子育ての手が離れたのを契機に、16年前から和光大学の生涯学習講座で児童文学の創作を始めた。「児童文学は未来を生きる子どもたちに向け、希望のある終わり方をする。読後感が気持ち良く、自分も元気になれるから好き」と語る。
同書は3年前から書き始め、度重なる推敲を経て出版が実現。大きな文字やたくさんの挿絵など、児童が読みやすい工夫を凝らした。「子どもは良い本と出会えば読書力がどんどん身に付く。本や読書が持つ力を何より伝えたい」。2000部発行。全国の書店やネット通販で購入できる。
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