藤沢市青少年指導員協議会の会長を務める 廣田 和江さん 宮前在住 64歳
子ども育成の一助となす
○…11月の「子供・若者育成支援強調月間」に合わせ、若者の健全育成や非行防止に取り組む青少年指導員の神奈川県大会が7年ぶりに藤沢で開かれる。村岡地区の青少年指導員を25年、各地区の指導員をまとめる協議会の会長を14年にわたり務め、大会実行委員長の大役も果たす。「大会では藤沢で取り組んでいる街頭指導やパトロールについての事例を発表する。県内で取り組む指導員の参考になれば嬉しい」と意気込みを語る。
○…横浜市栄区で生まれ育った。幼いころは、図書室に足しげく通う読書好きの女の子で、ドリトル先生やファーブル昆虫記の見たこともない世界に胸を躍らせた。家は人の出入りが多く、長女として礼儀を躾けられたことが、自立心や責任感を培うことにつながっている。大学を卒業し2年ほど勤めたのち、藤沢の農家に嫁いだ。「毎日畑と家の往復だったので、まるで土と会話するような日々。外に目が向くことはなかった」と振り返る。長女が4年生のときに子ども会に参加すると、同世代の母親や子どもとの交流が新鮮に感じた。友人からの紹介で青少年指導員を務めてからもその気持ちは変わらず「子どもの笑顔を見ているのが楽しかったし、家の外に出ることが大きな転機になった」という。
○…青少年指導員は、市内14地区で224人が委嘱を受け、子ども向けの事業や下校時間のパトロール、街頭キャンペーン、学校行事などへの協力を、縁の下の力持ちとなって行っている。「おはよう」「いってらっしゃい」「気を付けて帰ってね」という声掛けは安全を見守る基本。「地道だけど続けることに意味がある。呼び掛け方ひとつで子どもの反応はかわるもの」。家庭でも4人の子どもを育て上げた。「家族の協力があって続けることができた。今まで交流した子どもたちが将来、見守る側に目を向けてくれたら嬉しい」と優しく微笑んだ。
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3月29日