神奈川県と慶應義塾大学SFC研究所は、来年1月から県民を対象に、SFC内の住宅「ME(みびょう)─BYO(みびょう)ハウス・ラボ」での宿泊を通じて、身体データを収集・分析する実証実験を開始する。病気の一歩手前の状態である「未病」を”見える化”できるかを検証していく。
県は「家」を健康管理の重要な場としてとらえ、日々の体調変化や病気の予兆をさまざまなセンサーや機器を通じて、早期に発見する仕組みづくりを目指している。昨年から慶大と連携し、宿泊した県職員や学生約70人のデータを取得し、結果をまとめてきた。
慶大の実証実験用施設を活用した未病ハウスには、各メーカーの血圧計や体重・体組成計、寝返りを計測する機器などを設置。宿泊期間中、居住者は普段通り食事や団らん、外出、入浴、睡眠を行いながら、各種機器での計測を行う。朝晩の血圧・体重計測のほか、活動量計の装着、排便時の二酸化炭素量を計測するトイレの利用、睡眠時の心拍や呼吸、寝返り回数を測るベッドで身体データを総合的に管理することで、未病の兆しを可視化できるのかを検証するという。洗面台の鏡「スマートミラー」には数値のほか、「血圧が高めです。食事に気を付けましょう」などシステムによるアドバイスが表示される。
システムの開発に取り組む慶大環境情報学部の植原啓介准教授は、「本来であれば2泊3日ではなく、1年前の自分と比較できるのが望ましい。しかし、日々の生活をデータで振り返るきっかけになれば」と話す。
実施期間は17年1月18日(水)から3月3日(金)。場所はSFC (遠藤5322)内。対象者は2泊3日程度宿泊できる健康な20〜65歳で、県内在住・在勤の人 (ペアでの宿泊も可)。抽選で60人程度。宿泊希望者は慶大HP【URL】http://me-byo.sfc.keio.ac.jp/house/で申込み。
問い合わせは、慶大学術研究支援担当【電話】0466・49・3436へ。
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