神奈川県は11月15日、菖蒲沢の「家国板金工業」の代表取締役・舩木家國(ふなきいえくに)さん(63)を県卓越技能者として表彰した。県は毎年、長年従事する分野で特に優れた技術を持ち、その道の第一人者と認められる市民を称え、表彰している。
県板金工業組合の副理事長も務める舩木さん。横浜市内で開かれた表彰式で、黒岩祐治県知事から表彰状を手渡された。「長年やってきた仕事の成果を認めてもらえて大変嬉しい。私を推薦してくれた組合の皆のおかげ」と感謝を述べた。
大船で板金工として勤める兄の知人の薦めで、18歳からこの道を志した。金属板を加工し、一般住宅から神社、仏閣までさまざまな建物の屋根に取り付ける「ひさし」などの製造を続け、卓抜な技術の高さが認められた。
25歳で同社を創業。以後建築板金工として国内外に活動の幅を広げ、モンゴルやインドネシアで日本大使館の建て替え工事などに参加した。また東日本大震災後には福島県に赴き、公共施設の改修工事にも尽力。「どんな仕事にも責任感を持って取り組む。現場が遠いから嫌だ、などと言っていては良い仕事はできない」
さらに、次世代育成のため6年ほど前から横浜市内で、ものづくり体験教室を開催。銅板の加工などを紹介し、技能継承にも心を砕いている。「後継者不足が業界の悩み。子どもたちに板金への興味を持ってもらい、若手の育成に努めたい」
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