藤沢市成人式実行委員会で委員長を務める 遠藤 瑞歩さん 川名在住 20歳
勇気を出して1歩大人に
○…『今』をテーマに掲げ、来る成人式当日に向けて準備を進めている「藤沢市成人式実行委員会」。「自分の殻を破りたい」と立候補し、実行委員長の役を自ら買って出た。式では例年にない企画としてペンライトアートを取り入れ、スマホを片手に会場一体となって二十歳の「20」、輝く「☆」、波をイメージして「W」を描く。「新成人みんなで『藤沢は絆が強いんだぞ』ということを形で示したい」。楽しげに語るその意気込みは、誰よりも当日を待ちわびているようだ。
○…保育園の時に市内川名へやってきて以来、新林小、村岡中、横浜の大学に通う今でも藤沢で過ごす。実行委員会に加わるきっかけは、小学生の時から参加していた藤沢青少年会館でのボランティア活動。今まではグループや部活動などでも中心的な立場になることが苦手で避けていたが、憧れも抱いていたという。「せっかく役をもらえたからには会議に毎回出てすべてを把握し、頼られる存在にならなくては」と責任感を持ってリーダーに挑戦している。
○…月に2回の実行委員会議も次第に出席率が悪くなり、暗礁に乗り上げた時期も。「辛くて泣いたこともあったけど、みんなで改めて話し合ったことで、それぞれ思っていることをぶつけ合える良い雰囲気になった。私自身も言いにくいことでも必要ならばはっきり言う、嫌われる勇気が持てた」。成人式を前に一つ大人になった。
○…東北での震災ボランティア活動がきっかけで、現在は歯科衛生士を目指して勉強に没頭する。「始めは人の口に手を入れるのに抵抗があったけど、今では臨地実習で老人ホームや保育園へ行き、人の口を綺麗にするのが楽しい」。私生活で動物園に行くと、「真っ先に見るのは動物の歯」と、天職となるものを見つけたようだ。夢は自分の腕を頼りに世界を渡り歩くこと。持ち前の明るさで大人の仲間入りをする。