市内藤沢のICT企業、株式会社エイ・シー・ティ(板橋哲也代表取締役)がベトナムの企業と市内初の合弁会社「株式会社イージーディフェンス」を設立。日越共同で日本初の「PC自動ロックシステム」を開発した。
この開発は藤沢市と公益財団法人湘南産業振興財団が2014年から3年に渡って行った海外事業展開等支援事業が後押しをしたもので、日本貿易振興機構(ジェトロ)の地域間交流支援事業の認定も受けている。
15年にハノイ市を訪問
エイ社は15年10月にこの事業に参加し、ベトナムハノイ市を訪れた。ここで現地のICT企業、NTQソリューション社(ファム・タイ・ソン代表取締役)と知り合い、高い技術力、そして研究開発をしている、安売り競争はしないなどのN社の考え方に共鳴。16年8月に共同開発による製品開発に本格的に着手することになった。同年12月に開発販売を行う合弁企業、株式会社イージーディフェンス(石原健一代表取締役)を藤沢市に設立した。
情報漏えい防止で注目
ベトナムの企業との合弁は同国がベトナム社会経済開発10カ年計画の中で、20年までに工業国家化をめざし、その戦略の中にソフトウェア産業も含まれていること、さらに国民の平均年齢が、日本の45・8歳に比べて28・7歳と、非常に若いことなども共同開発に弾みをつけた。もともとN社は日本との間で仕事をしたことがあるなど、縁もあったことも幸いした。
日本初の技術を開発
同社が開発した製品「iLUTon(いるとon)」は、企業などの情報漏えいを防ぐためにPCのログイン、ログオフが意識することなく行えるというもの。 専用の受信機をPCに接続してカードを付帯しておくだけで席を離れる時に自動でログオフされ、また席に戻ってくる際もパスワードの入力をすることなく自動でログインされる。
これまでも似たような技術はあったが、1メートルから1・5メートル離れていても自動でこの動作が行われることが画期的で、日本初の技術としても注目されている。現在、特許の出願中で、販売は18年1月を予定している。
製品の開発販売を行うイー社の石原代表取締役は「国内にパソコンは3000万台あるといわれ、その内の1%にあたる30万台でこの製品が使われたら日本のセキュリティは変わる。それを目指したい」と話す。
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