2018年の干支は「戌(いぬ)」。犬は社会性があり、忠実で、人との付き合いも長く、古くから日本人には身近な存在として親しまれてきた。藤沢にも多くの人から愛され、親しまれている名物犬に注目してみた。
弥勒寺在住の塚原和浩さん(54)宅のアイリッシュ・セッターのピノッキオ(愛称ピノくん・10)は、鵠沼海岸で波乗りをする犬として多くの人から知られる存在だ。颯爽と波を乗りこなす姿はかっこよく、地元のサーファーや散歩途中の人まで、その姿を見かけると「ピノくん」と親しみを込めて呼びかける。
大会で4連覇
一躍有名になったのは辻堂海岸で行われているサーフィンの全国大会「マーボーロイヤルKJカップ」のアニマルクラスで10年から13年まで4冠を達成したこと。人と犬が同じサーフボードに乗り、そのテクニックを競うものだが、初出場した09年は、塚原さんがサーフィンを始めたばかりで3位に留まった。塚原さんは、優勝を目指すため、ピノくんと練習を重ね、翌年には1位を獲得した。
ピノくんを飼い始めてから、自宅の弥勒寺から鵠沼海岸まで5Kmの道のりを塚原さんは自転車でピノくんと走って移動し、クールダウンを兼ねて海で500mほど一緒に泳いでいた。ピノくんがサーフィンを始めたのは、生後7カ月頃。泳ぐことが大好きでその姿を見たサーファーから「ピノくんをボードに乗せてみよう」と声をかけられたことがきっかけだった。「初めてボードに乗った時、自信満々で楽しそうだった」。そんなピノくんに触発されて塚原さんも46歳からサーフィンを始めることになった。
大切な家族
ピノくんは現在も年間260日、塚本さんと「Pino」と書かれた自慢のウエットスーツに身を包み、海へと出ていく。ボードの上で立てるよう犬用の滑り止めを施したロングボードに乗り、どんなに大きい波が来ようと、自分の脚でしっかりボードの上に立ち、前を見つめる姿は昔と変わらないという。「ピノは大切な家族の一員。強い絆でつながっていて、家族にとって大切でいなくてはならない存在」と塚原さん。
「ピノがサーフィンを始めたおかげで、多くの人や犬とペアを組むサーファーと出会うことができ、世界が広がった。ピノがだいぶ高齢になってきたので、これからは大会を目指して一生懸命練習するというよりも今ある時間をピノと一緒に楽しく過ごしたい」と笑顔で話した。
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