県警科学捜査研究所で2人目の医学博士号を取得した 田村 友紀さん 稲荷出身 34歳
誰かの役に立てる研究を
○…新たなDNA鑑定法の有効性を研究し、今年3月、県警科学捜査研究所で2人目の医学博士号を取得した。アメリカのDNA鑑定ではすでに採用されているが、日本ではいまだ使用されていない新薬について2009年から調べ始めた。科捜研の仕事をする傍ら、時間を作り、約10年という歳月をかけ探究。論文が認められ、学位が授与された。「研究に一区切りつけられて安心した。まさか学位が取れるとは思わなかったから驚いた」と振り返る。
○…大学から大学院時代の研究は「放線菌」と呼ばれる抗生物質について。菌のDNAを組み合わせ、より多くの抗生物質を生み出すかについて没頭した。大学院生の時、学内で科捜研の職員募集を知り、学んだことが社会で活かせる仕事だと思い、応募した。「経験を生かし、誰かの役に立ちたいと応募を決めた」と目を輝かせる。
○…明治小、羽鳥中、鎌倉高校と進学。放課後は近くのマクドナルドへ集まり、高校生活を謳歌した。進路選択を迫られた高校2年の春休み、苦手な英語を避けるように理系を選択。昭和薬科大学へ進んだ。大学では、朝から夕方まで勉強しつつ、中学からのめり込んでいる野球ゲームを長時間やっていた。「よく母親にゲームのやりすぎで怒られた。それでも好きなものが出来るとやりつづけてしまう」とにこやかに話す。
○…「知らないことや出来ないことを減らしたい」がモットー。研究はもちろん、普段の生活の中でも気になることが出てくると調べたくなる性分だ。「スマホでメールが送れるのはなぜだろう」といった日常の中に常に疑問を抱いている。「他の人が疑問に思わないことが不思議。調べられてないのが現状だけど、何事も追究していきたい」
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