「あなたは嚥下訓練・発声訓練に果敢に立ち向かい、見事『食べること・しゃべること』をマスターしました。その勇気と努力を讃え、ここに修了証書を授与いたします。これからは美味しい食事とたくさんの会話で人生を楽しんでください」
藤沢御所見病院の山中昇院長が、嚥下障害で入院しリハビリを終え退院する男性に、修了証書を授与した。病棟の看護師やその場にいた職員全員から、大きな拍手が送られる。男性は突然の出来事に驚いていた。
山中院長は、2年前に同院に着任。修了証書の作成は、「リハビリは小さい努力の積み重ね。患者さんの頑張りを讃えたい」と思ったから。自ら文面を考え、手作りしている。病院スタッフも一緒に喜びをわかちあいたいと、ナースステーションで行われるのが恒例だ。
ときには大きな手術を終えた患者に、「がんばったね」とベッドで修了書を渡した。めまいを改善するリハビリに50回通い続けた患者には、「雨にも負けず、風にも負けず、体のふらつきにもまけず、熱心に取り組みました。その努力をたたえて『めまい元気体操マスター』の称号を授与します」と手渡すと、思わず笑いも起きた。
高齢化社会を迎えた今、山中院長は、「いつまでもおしゃべりや食事を楽しんで、寝たきりをなくしたい。患者さんの励みになればうれしい」と、証書を手渡すのを楽しみにしている。
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