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藤沢版 公開:2018年8月3日 エリアトップへ

歴史研究家で、ふじさわ宿交流館で毎月歴史講座を開いている 平野 雅道さん 藤沢在住 72歳

公開:2018年8月3日

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歴史の糸口、そこかしこに

 ○…かつて東海道五十三次6番目の宿場町として栄えた藤沢宿。その軌跡を市民に伝える歴史講座を昨年6月から開いている。江戸期に武士が逗留した往年の在り様、源義経ゆかりの中世伝説、明治期の藤沢商人。テーマは多彩で、会場は毎回満席になる人気ぶりだ。「歴史を辿るヒントは身の回りにいくらでもある。自ら考え、発見するきっかけにしてもらえたら」

 ○…藤沢宿にあった旅籠「鎌倉屋」の16代目。大学では史学を専攻し、会社勤めの傍ら、30代から独学で歴史研究を始めた。だが、当時の記録を示す資料のほとんどは火災で焼失し、本陣がどこに存在したかすら不明。公文書館や図書館に通いつめ、自宅に残されていた約2千点にも及ぶ資料を読み解きながら、ひとつ一つ、謎をひもといていった。研究を進めて浮かび上がったのは、藤沢宿の役割や当時の街並み、その栄枯盛衰。「まるで推理小説のよう。宿場町の歴史は、地域の歴史そのもの」と振り返る。

 ○…疑問に感じると納得するまで突き詰めないと気が済まない性格。例え話として出てきたのは、時代劇の銭形平次に関するエピソード。あるとき、物語に倣って一文銭を自分に投げつけてみた。「これが全く痛くない。町人に十手を預けるのもあり得ないことで、その辺は全て創作なんですね」といたずらっぽく笑う。

 ○…天井まで整然と資料が並べられた自宅の離れ。40年来の研究はいまも途上で、「解読できたのが6割ほど。5年くらいで目途はつけたいんだけどね」。研究の合間を縫って講座に立ち続けるのは、調べることで答えに行き当たる歴史の面白さを知っているから。「普段歩く道や近所の寺がなぜそこにあるのか。そんなことでも一端は垣間見える。興味を持って周囲を見渡してみて」と呼び掛けた。

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