鋭い水しぶきを上げ、海面から浮き上がって疾走するヨット--。
藤沢で生まれ育ち、江の島でセーリングの腕を磨いてきた深沢瑛里さん(23)=富士通=が、9月9日に江の島で開幕するワールドカップ(W杯)に、海上を飛ぶように進むヨット「ナクラ17級」で挑む。
W杯には、約50カ国・地域から約600人が参加予定。2020東京五輪の会場となる江の島で、本番に向けテストイベントとなる。
深沢さんは「地元江の島で五輪が開かれるなんて夢のよう。絶対に出場したい。そのために、この大会で納得いくレースをして弾みをつけたい」と意気込む。最終的に狙うは2年後の東京五輪だ。
新種目へ挑戦の日々
「ナクラ17級」は、東京五輪から採用される新種目。最高スピードは時速50Km、従来のヨットの2倍近い速さに達する。「フォイル」と呼ばれる水中翼があり、スピードに乗ると船体が1メートル以上も浮き上がって進むことが特徴だ。
深沢さんは2年前、違う種目の「49erFX級」でリオ五輪出場を目指したが惜しくも落選。次の道を模索する中、現在のペアである田中航輝さんから声を掛けられ、今年3月から新種目への挑戦を始めた。
だが、今まで海外に船があるため、満足いく練習ができておらず、試合でも結果が出せていない状態。日本では深沢さんのペアを含め4組が五輪を目指し、出場枠の1組を争っている。「ライバルとの差はわずか。私たちには、まだまだ伸びしろがある。W杯からは、江の島を拠点に練習をしていくので、2年後を目指して実力を伸ばしていきたい」と語った。
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