認知症の人とその家族らを対象にイベントを企画したNPO法人市民後見さざなみネット副理事 尾崎 文彦さん 辻堂在住 50歳
一緒にゲラゲラ笑おう
○…認知症の人やその家族とともに、心に刻まれた唱歌を歌い笑顔になることを目的とする「歌と笑いの健康授業」を企画。9月に開催する。唱歌にこだわったのは実体験から。「父が認知症で感情の起伏が激しい。でも赤とんぼを歌った時、兄や私と歌った昔を思い出して、家族穏やかな時間が過ごせた」と話す。介護に大変な日々を知るからこそ、「癒し」となる時間や親しい人たちとのコミュニケーションの大切さを知る。「親子、年齢問わず、一緒に笑いましょう」と呼びかける。
○…同NPOには立ち上げから携わった。活動のモットーは明るく楽しく。「とかく悩み相談だけでは暗くなりがち。一緒にゲラゲラ笑える場をつくろう」と考えた。それは注目を浴び「広がっていくはず」と確信もしている。一方、鍼灸師として地域を巡っている。「来ることを楽しみにしてくださる人たちもいる。希望の光になれれば」と穏やかに笑う。
○…藤沢生まれの藤沢育ち。子どものころは「激しくワンパク」だったという。現在は中学3年生になる息子と2人暮らし。地域貢献も積極的で、今では月に1〜2回、辻堂で子どもの無料学習支援塾を開いている。ここで学んだ子どもたちが次の世代の子どもたちを支援する。「まごころの醸成の場なれば」と話す。最近そんな父の背中を見て育った息子が「海外の貧しい国に学校をたてるNPOを立ち上げたいと言い出した」とうれしそうに教えてくれた。
○…将来の目標は「子ども社長塾」を開設すること。中学生くらいを対象に、経済・金融のノウハウを提供したいと考える。特に金融は「利益をボランティアへの寄付など社会に分配する、この美しさを知り、世界に通用する大人になってほしい」と力を込めた。
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