高倉で芸術鑑賞の場として親しまれてきた「湘南くじら館」が今年12月末、10年の歴史に幕を下ろす。運営を続けてきた池田純子(63)さんと小山田知子さん(66)は「たくさんの出会いがあり、とても楽しかった」と振り返る。
子どもが通っていた同じ幼稚園の「ママ友」として知り合った2人。お互いに美術好きという共通点で意気投合し「いつか自分たちのギャラリーを持ちたい」と思うように。池田さんが相続で土地を受け継いだことをきっかけに、2008年10月、念願だったギャラリーをオープンさせた。
飾らず誰もが親しみを持つようにと「くじら」をギャラリー名とし、「2人が好きな作品だけ」とこだわってきた。これまで企画した展示は70以上。都内で画廊を回り、気に入った作家に声をかけたり、偶然の出会いから知り合ったアーティストも少なくないという。
オープニングを飾った第1回企画展もそんな偶然から。池田さんがたまたま訪れたカバン店のレジ横にあった作品集に一目惚れし、その作家である高瀨省三氏の流木を使った作品を展示した。企画展は500人以上が訪れ大盛況だったという。
2人は「不思議と人が人を呼ぶように、いい出会いが繋がっていった。感謝の気持ちでいっぱい」と声を揃えた。
地元の長後を紹介
同館では閉館を目前に、地元を紹介しようと企画展「相州長後旅籠屋ものがたり」を今月21日(日)まで開催中。江戸から明治後半まで旅館を営み、現在は呉服や学生服を扱う羽根澤屋の資料館から、看板や道具類などを展示。11月1日(木)からは、第2弾として写真や研究発表を展示する。
問い合わせは湘南くじら館【電話】︎0466・47・2946へ。
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