大庭の芙蓉カントリー倶楽部会員の廣澤惇(じゅん)さん(91)=鎌倉市梶原=が、自身の年齢と同じかそれ以下のスコアで18ホールを回るエイジシュート30回を達成した。80歳から記録を積み重ね、骨折や大腸の手術などを乗り越え、11年で達成。「30回を目標にしていた。楽しいチャレンジだった」と喜びをかみしめた。
91歳、衰えぬ挑戦心
ゴルフを嗜む人であれば、一度は達成したいと思うのが「ホールインワン」、「アルバトロス」、そして「エイジシュート」。特に、運ではなく自分の腕前だけで達成するエイジシュートは、勲章の一つといわれている。
30回目のエイジシュートは、11月7日の同クラブの開場記念杯だった。パー70のコースを、スコア86(アウト44、イン42)で回り、年齢を5つ下回る記録達成となった。
廣澤さんが本格的にゴルフを始めたのは76歳からと遅い。会社役員の仕事に一区切りがつき、好きだったゴルフに熱中したいと、プロの指導を受け始めた。最初のエイジシュートは80歳。倶楽部選手権で、スコアが年齢と同じ80だった。当時、エイジシュートを知らなかった廣澤さん。周りから「すごいね」と称賛の声をかけられ、記録の素晴らしさを知ったという。
もともとチャレンジ精神旺盛な性格。その時に「よし、90歳までに30回のエイジシュートを達成しよう」と決意。老後の人生の目標になった。
多い時で週4日練習場へ通い、週末は芙蓉カントリーでコースを回る。ほぼ毎日クラブを振り、家でも寝る前にパット練習を欠かさなかった。体力維持のため近所の坂を走って登るなど、地道に努力を重ねた。
特に、記録達成に向け30ヤード前後のアプローチショットの正確さには人一倍こだわった。クラブは、シャフトの素材からグリップ、バランスなどを工夫し、距離が正確に打てるように技術を磨いたという。
そうして成し遂げた30回は喜びもひとしお。「年を重ねても何かできることを証明したかった。ゴルフは自分自身へのチャレンジ。勝った負けたではなく、目標を持ってやることが楽しみ」といい、「エイジシュートは一区切りだけれど、楽しいゴルフを続けていきたい」と笑顔で話した。
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