趣味兼ねボランティア
夜道の見回りとランニングを兼ねた「夜回りラン」という一風変わったイベントが市内で広がっている。片瀬、善行に続き、昨年は鵠沼地区でも発足。年末には各地区の代表者らが集まる”サミット”も初開催された。ボランティアと趣味を兼ねた一石二鳥の取り組みが、浸透を後押ししているようだ。
「こんばんは。防犯パトロールやってます」
誘導灯を片手に防犯ベストを着た参加者が、通行人に声をかけながら颯爽と商店街を駆けていく。昨年末、片瀬すばな通りのカフェで初開催された「夜回りランサミット」。この日は横須賀や綾瀬の団体なども参加し、約30人が江の島灯台までの往復約4キロを走った。
元々は逗子市で始まった名物企画。同市在住で、藤沢市を拠点にするNPO法人地域魅力の理事長、田中美乃里さん(41)が発案した。
地域に関心のある同年代の仲間を増やすと同時に、街が抱える課題も解決できればと2013年に初開催。「働き盛りは日中参加しにくい。でも夜のランニングなら誰でも参加できるし、防犯活動も兼ねられる」
そんな一石二鳥の発想がぴたりとはまり、逗子では月1回開催の恒例イベントに成長。藤沢でも取り組みをモデルに、現在3地区で開催されるようになった。片瀬で夜回りランを主催するまちづくり団体「片瀬鵠沼40‘s」代表の川嶋名津子さん(48)は「最初は少なかったけど、イベントが定着して参加者も増えてきた」と話す。
毎月楽しみに
「仕事終わりで一人だと続かなくても、メンバーと一緒なら続けられる。それに打ち上げもあるから楽しみで」と川嶋さん。活動や食事会を通じて、同じ地域にいる仲間と親しくなれる。そんな魅力があって月1回のイベントを楽しみにしているメンバーも多いという。
一方、片瀬地区は江の島を抱える県内屈指の観光地。夜でも市外からの来訪者が多く目に留まる。防犯面で、不安を感じる地域住民もいるかもしれない。「だから地域の見回り役として、地元と観光客のすき間を埋められたら」
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