高齢者介護施設や保育園を運営する社会福祉法人が介護現場を舞台にしたミュージカル公演を行う。出演は介護施設、保育園のスタッフや施設利用者ら。ほとんどが舞台経験のない素人だが、2月3日の本番へ向け練習に熱がこもっている。
今月15日に開かれた稽古では、午後6時過ぎに仕事を終え集まった出演者の真剣な姿が見られた。「手は大きく指先まで伸ばして」「声を大きく笑顔で」と鼓舞するのは、振付・演出を担当する南流石さん。サザンオールスターズや乃木坂46などの振付師として知られ、藤沢市のシティプロモーションテーマソングの振付も担当するなど活躍している。「まったくの素人が意欲的に難しい舞台をやり遂げようとしている。その姿は私たちも勉強になるし感動する」。共同演出・構成を務める笹浦暢大さん(うなぎ計画主宰)も「ミュージカルは、日ごろの気持ちをストレートに伝えられる。本番ではいいものを見せたい」と意気込んでいる。
「生ききる姿」を描く
主催するのは、1976年に保育園「キディーセンター」を藤沢市内に開園し、現在は県内に事業所を展開する伸こう福祉会。2012年に「福祉に馴染みが無くても老人ホームの様子を知ってほしい」と、第1回目のミュージカルを実現。当日はチケットが完売し、会場の藤沢市民会館大ホールは満員になるほど盛況で、出演者や来場者からは次回公演を要望する声が上がっていた。
2回目の公演に向け、足立聖子理事長は「人生100年時代の理想の生き方がテーマ。最後まで自分の人生を『生ききる姿』と描きたい」と前回より明確なテーマを提案する。出演者の一人で市内の施設で働く介護士の仁科光修さん(50)は「素人ながらも成し遂げたときの喜びは大きい。普段みることが少ない介護現場を発信したい」と抱負を語った。
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本番公演「ビューティフルライフ2〜でこぼこ★ピース」は2月3日(日)、鎌倉芸術館で開催。午後1時からと5時からの2回公演。チケットは1人2500円。問い合わせは伸こう福祉会【電話】045・260・0568へ。
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