武田薬品工業が昨年設立した「湘南ヘルスイノベーションパーク」(湘南アイパーク)は先月26日、県などが健康指標の一つとして推進する「未病の改善」を切り口にしたビジネスモデル2案を発表した。同施設を拠点に民間企業8社が連携する「湘南会議」が発案。今後、実証期間を経て商品化を目指すという。
発表されたモデルは「メタボリック症候群の40代男性」を顧客として想定した保険商品。個人向けと企業向けがあり、保険加入料の代わりに保険金ではなく、健康増進プログラムを提供する。
個人では健康状態の改善度合いによって、プロスポーツチームやアイドルグループにまつわるグッズがもらえるなど特典を用意。企業向けでは、従業員が健康になることで業績が向上する代わりに、成果報酬を受け取る、といった仕組みだ。
湘南会議は、病気一歩手前の状態を示す未病に関心のある企業関係者が集まり、新製品やサービスの開発を検討する共同事業体。湘南アイパークの呼びかけで昨年10月に発足した。
第1期には保険会社3社のほか、電通、ライオン、RIZAPグループなど8社が参加。企業が所有するデータやノウハウを共有しながら、毎月議論を重ねている。県と藤沢鎌倉の2市もオブザーバーで参加している。
この日は今後、認知症の改善に向けた参加企業を募集することも発表。湘南アイパークの藤本利夫ゼネラルマネージャーは「大企業に所属しながらも行動力ある人間が会社の垣根を越えてつながることで、様々なアイデアが生まれる。ここから新たなビジネスを発信していきたい」と話した。
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