藤沢市民劇団「遊行舎」が作り上げる舞台「遊行かぶき」。今年は3月8・9・10日の3日間、湘南台文化センター市民シアターで上演される。今年の演目は「一遍聖絵」。遊行寺にゆかりの深い一遍の人生を歌舞伎にし、古今東西変わることのない人のあるべき一生を表現する。
「腰をもっと落として、周りを見て動いて」と原作・演出の白石征さんの声が稽古場に響き渡る。遊行かぶきは1996年に遊行寺本堂で「小栗判官と照手姫」を初上演し、始まった。2002年には「一遍聖絵」の初演を成功させ、今年4回目の公演を迎える。
出演者は市内在住の小学4年生から60代までで、職業も性別も様々。仕事や学業の合間を縫って、昨年11月末から稽古に励んできた。公演を来週に控え、市内の公民館や市民の家などに連日集まり、動きやセリフなどを確認する。長い日は1日9時間ほど練習することもあるという。
今回の作品では一遍の父と子の別れといった家族関係や、片瀬の浜で行われたとされる踊り念仏を表現。「無常の世界」を生き抜いた一遍の孤独な人生を描いている。「人は一人で生まれ、一人で死んでいく」というメッセージを表した作品に仕上げた。
白石さんは「遊行寺のある藤沢市民に一遍のことを知ってもらいたい。盆踊りの原点とも言われている踊り念仏も見て、歴史を学ぶきっかけになれば」と話している。
8日(金)が午後6時、9日(土)と10日(日)は3時(10日は1時からシンポジウムあり)。チケットは前売り2800円、当日3千円。予約・問い合わせは同実行委員会【電話】0463・68・9647へ。
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