藤沢市は今年から75歳以上の後期高齢者健診で、年齢とともに心身の活力が低下する「フレイル」(虚弱)に関する質問票=左=を導入する。対象者に現在の健康状態を正確に把握してもらい、フレイル予防や生活改善に役立ててもらう。
「フレイル」とは、加齢により心身が衰え、普段の生活で介護が必要になる手前の状態を指す。健康な状態から要介護になる状態の中間に位置し、早く気付き適切な対応をすれば元の状態に戻る可能性があるといわれている。
導入される質問票は、「1日3食きちんと食べていますか」「ウォーキング等の運動を週に1回以上していますか」「ふだんから家族や友人と付き合いがありますか」など、運動や食生活、社会との関わりなど全15項目を尋ねるもの。
対象者の状態を把握し、早期発見につなげることで、重症化予防を進めることが目的だ。
市では、毎年6月から10月までの期間で健診が実施されており、今年は5月ごろから対象者へ現行の診査表に加え、後期高齢者の質問票が郵送される。
通いの場でも活用
また、健診だけでなく、市内のいきいきシニアセンター(老人福祉センター)をはじめ、地域の縁側など、高齢者の通いの場へも配布をしていく予定だ。質問票を用いて健康状態を把握することでフレイルへの関心を高め、生活改善につなげたい考え。
市健康増進課は「質問票を使って自身の健康状態を気付くきっかけにしてほしい。通いの場だけでなく、いろいろな場面で活用ができる可能性があるので、これから検討していきたい」と話している。
同課によると、藤沢市では約3年前からフレイルの啓発活動を始めたところで、市民へ基礎知識や予防方法が記されたリーフレットの配布や市民講座などを開いているという。
市が示している将来人口推計では、75歳以上の後期高齢者は団塊の世代の高齢化に伴い、2025年まで急激に増加し、その後も増加を続ける見込み。25年に7万人を超えると予想され、その後45年には9万人に及ぶと推計されている。
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