県内唯一の公立中学校女子サッカー部が創設から6年、今年度は部員40人の大所帯で活躍、注目を浴びた=写真。
中学校の女子サッカー部は、バレーやバスケに比べ、まだ認知度が低く設立が難しい。民間のクラブチームでも人数が不足することがあるのが現状だ。そんな中、同部は地元女子小学生のサッカーチームからの依頼を受け2014年に誕生。初年度の部員は1年生のみで、試合すらできない9人。「来年を信じて」練習に励んだ。その後、5人、7人と人数を増やし規模を拡大。今年度は卒業した3年生を含め、40人に。周囲のクラブチームからも一目置かれる存在に成長した。
規模拡大のポイントは創設から顧問を務める寺門幸雄教諭が掲げる「仲の良さ」。部員には上下関係なく敬意を払う、払われる存在になることを指導。気づけば、1年から3年まで名前のみで呼び合う風通しの良さが育まれていた。「嫌がって退部した生徒はゼロ」という結果はその裏付け。「勝ち負け以上に価値のある成長」と寺門教諭は目を細める。
技術も格段に向上。創部当時の練習相手は小学生だったが、今では同年代のクラブチームも出場する年間約10試合のリーグ戦に参加し、練習試合では格上の高校生チームを相手にするまでになった。「試合ができる喜び、得点する喜び、そして勝利の喜びを実感して力をつけた」と寺門教諭。現部員、卒業した部員に向けて「練習相手の不足、試合の少なさなどまだまだ中学女子サッカー部の環境はいいとは言えない。だからこそ君たちは未来を拓くフロンティアとして自信を持ってほしい」とメッセージを送った。
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