新型コロナウイルスの影響により一斉休校が続いていた市立小中学校で1日から登校や授業が再開された。3カ月ぶりとあって、通学路や教室では久しぶりに子どもたちの笑顔が見られた。一方、学校では感染症対策に細心の注意を払いつつ学習の遅れを取り戻さねばならず、新たな生活様式の中、大きな課題に直面することになる。
「おはようございまーす!」
2日、小糸小学校では、午前8時を過ぎるとランドセルを背負った子どもたちが次々と登校し、元気な声を響かせた。学校ボランティアの70代男性は「桜の時期に新1年生を迎えられなかったのは残念だが、子どもの元気な姿を見ると自分も元気をもらえる」と目を細める。
同校ではこの日、1・3・5年生が2グループに分かれて分散登校を実施。教室では子ども同士の距離を保つため、前後左右を開けて座り、担任が日頃の手洗いや正しいマスクの着用方法など、新型コロナへの注意点を伝えた。
1年生以外は新学年になってから初の顔合わせ。端山幸雄校長は「人間関係が作れていない状態からのスタートで、クラスメイトもまだ半分。授業の前提となるコミュニケーションに一番配慮していきたい」と話す。
片瀬中学校では1日から3グループに分けて授業を再開。昇降口では検温を行い、使用する階段など学年ごとの動線を決め、生徒の入れ替え時には手すりやドアの取っ手などを全て消毒した。
3カ月ぶりの学校再開を巡り、生徒らの胸中も様々だ。バスケットボール部の女子生徒(15)は「早く部活で体を動かしたい。全国大会はなくなってしまったけれど、最後の夏。別の地区大会があると信じたい」。一方、受験期の3年生は授業時間の確保が課題となる。男子生徒(14)は「授業の開始が遅れているので、ちゃんと勉強時間が保たれるのか心配」と不安を口にした。内田誠一校長は「入試の時期は例年とほぼ変わらず、懸念材料も多いと思う。面談や学習面でのフォローなどを手厚くしていきたい」と話した。
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