湘南台高校のエース・石井和弥(3年)は、1年生から公式戦のマウンドに立つ期待の選手だった。だが勝ちに恵まれず、初勝利を掴んだのは昨年の秋の地区大会。茅ケ崎北稜を相手に力投し7対5で完投勝利をつかんだ。「もう疲れを忘れてしまうほど、めちゃくちゃうれしかった」。最終学年での活躍に自身でも期待が膨らんでいた。
だが新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、それから公式戦のマウンドに登っていない。甲子園中止の知らせには「今までやってきたことが出せない。悔しい」と歯噛みした。それだけに今大会へは期待が大きい。「楽しみにしている。集大成が見せられる大会にしたい」と言葉にも力が入る。
同校は宇留志剛監督の下、多種多様な練習メニューが特徴だ。この冬は、打撃強化のため3ゲージを2分でローテーションする打ち込み練習や数種類のティーバッティングなどのメニューをこなしてきた。自粛期間中も、自宅でシャドーピッチングや素振りなどを毎日積み重ねた。学校での練習が再開してからは「野球ができることが本当に楽しい」と喜びを実感する日々を送っている。
10人いる3年生は、日ごろから昼食で集まったり、そろって熱海旅行に出かけたこともあるほど仲が良い。主将という嫌われ役の立場を支えてくれたのも仲間たちだ。今大会へは3年間野球に励んだ仲間たちと野球ができるという期待も大きいという。
「自分のためにやっていると妥協がでる。両親や仲間、監督、支えてくれた人への感謝の気持ちを持って全力で試合を戦いたい」。
目標はベスト32、「一戦必勝、一にこだわる」をスローガンに臨む。
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