「一度は諦めた高校最後の夏なので、試合ができることが楽しみ」。藤沢総合高校野球部マネジャーの新井奏絵(3年)は、選手たちと同じように、またはそれ以上に今大会へ出場できることを喜んでいる。
同校野球部は現在、3年生4人と1年生1人の5人のみ。チームを組むには人数が足りないが、今大会のために昨年退部した2年生3人に協力を頼み、野球部員1人の平塚農商高校と合同チームを組むことで、最低限の9人で大会に出場することが決まった。「戻ってくれた2年生や協力してくれた人に感謝。控え選手はいないけど、目標の1勝に向けて、とにかく全力でがんばってほしい」とエールを送る。
今年初め、まだ新型コロナウイルスの影響が出る前、主将を務めていた部員から「もう主将を辞めたい」と突然の告白があった。高校最後へ気持ちを新たにしようとした矢先だった。新井は出鼻をくじかれた思いで悔しくなり「これからなのに、何を言ってるの」と泣きながら部員を責めたという。「爆発してしまった」という感情だった。マネジャーながら部員一人ひとりと面談し本音で話し合った。そうしながら少人数の野球部を鼓舞してきた。
コロナの自粛期間も、選手たちはランニングや素振り、壁あてノックなど各自で工夫しながらトレーニングを積んできた。マネジャーとしても部員と連絡を取りながら体重管理などを続けてきたという。「いろいろあったけど、3年間がんばってきた集大成を見せられるのはうれしい」
試合には出場できないが、10人目の選手という思いで最後の夏に臨む。
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