中高生に向けて9月21と22日に文化祭と体育祭を企画した 谷口 齋隆(としたか)さん 辻堂元町在住 40歳
みんなの笑顔が見たい
○…感染症拡大を受けて、学校行事が軒並み中止となる中、県内の中高生に向けて、オリジナルの文化祭と体育祭を企画した。「悲観するだけではなく、どうせなら、この時代にしか出来ないイベントをやってやろう」。学生ボランティアを募り、企画から運営までをサポート。忘れられない思い出を創るため”お祭り男”がひと肌脱ぐという。「感染症対策はしっかりと行う。成功させて、この時代の行事の在り方のモデルになれば」と意気込む。
○…幼い頃から、周囲を笑わせたり、喜ばせることが大好きだった。学校行事ではアニメキャラクターの仮装をするなど盛り上げ役。「周りには常に仲間がいて毎日笑って過ごしていた」と振り返る。だからこそコロナ禍で悲しむ学生とその親の姿を見て「何かみんなで楽しめることはできないか」とイベントを企画。SNSを使って参加を呼び掛けている。
○…普段は「駄菓子屋ROCK」という屋号を掲げ、改造したリアカーで移動式の駄菓子屋を営んでいる。高校卒業後、飲食店でアルバイトをしていたが、学生時代に足繁く通い、地域の人や仲間とのコミュニティーの場となっていた駄菓子屋が時代の流れとともに無くなっていくのを淋しく感じ、「35歳になったら駄菓子屋を始める」と決意。周囲の協力もあり、「わずか3千円で、35歳の誕生日の4日前に実現させた」と笑う。
○…性格は子どものような素直さや冒険心を持ち続けている人と言われる。イベントでは、サプライズとして6時間かけて組み立てる2段櫓(やぐら)を設置し、盆踊りを開催。ギターを演奏しながら駄菓子を投げる持ち前の遊び心を演出に加える。「子どもたちやその周りの人の笑顔がみたい」と、少年のように笑った。