カフェ2階の展示スペース。小型のキャンバスにカラフルでポップなパーツが貼り付けられた作品40点ほどが目に飛び込んでくる。一見心躍る色合いだが、近づいてみると、それは洗濯ばさみやスプーン、壊れたおもちゃなど、漂着したプラスチックごみの集合体だと気付かされる。
生み出したのは画家・米山幸助さん(37)=遠藤在住。「このままでは地球がプラスチックで覆いつくされてしまうのではないか」。作品を通じて危機感を問い掛ける。
漂着プラ アートに
作品の素材は、慣れ親しんだ片瀬海岸東浜で週1回、1時間、拾い集めている。元々遊びに出掛けた際、海への恩返しのつもりでごみ拾いを行っていたことがきっかけだが、砂浜にあふれるごみを前に、「一人で拾い続けるのは難しい」。そこで目に留まったプラスチック片を拾い、洗ってキャンバスに貼り付け、作品化して発信することを思いついた。作品タイトルを「日時、時間、場所」として、行為を記録する意味も込めている。
開始した2019年当初、「拾う時間を限定しプラスチックのみなら、キャンバスに余白が生まれるのでは」と予想したが、貼り付けられないほどの量が集まるのが現状という。
湘南高校卒業後、多摩美術大学で日本画を専攻。動物園や水族館で飼育されている生き物と飼育設備などの人工物を描き、「人と自然との関係はどうあるべきか」を考え続けている。
「自分が今できることをやるしかない。いつかこのキャンバスが真っ白になる日が来たら」。願いを込めて創作を続けていく。
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