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神奈川県民ホールで10月5日から個展を開く写真家の 武井 金史(きんじ)さん 白旗在住 72歳

掲載号:2020年10月2日号

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音の無い世界、写真で

 ○…炎天下ビルの鏡面に、ゆがんで映る「溶けちゃいそう」な向かいのビル、土産店の袋詰めにされた「息苦しそう」な鬼瓦の面、足のように見える駐車場の亀裂――。日常の何気ない光景に意味を見出し、シャッターを切る。2歳の時に病気で聴力を失い、70年音の無い世界で生きてきた。写真というフィールドでは無音であることはハンデにならない。むしろ人一倍、敏感で独特な感性で被写体を捉え、見る人に「新しい発見」を与える。5日からは県民ホールで個展を開催。「来場者の笑顔が見られれば」と期待を込める。

 ○…カメラとの出会いは18歳の時、ろう学校の先輩に勧められて。「最初は全く興味が無かったけど、無理矢理、横須賀の荒崎海岸に夕陽の撮影に連れて行かれたりして…」。のちのアルバイトでは写真や印刷関係の仕事に就くように。そして20歳の時、バイト代で買った中古のニコンのカメラを片手に家を出た。

 ○…1970年に神奈川新聞社神報連のコンクールで推薦賞を受賞し、写真家の道へ。アルバイトで資金を稼ぎ、貯まると撮影取材の旅へ出ることを繰り返した。「納得のいく写真が撮れるまで苦労は惜しまない」。函館でイカの皮をむくバイトをし、有給中に真冬の北海道を車で走り回り、ボンネットで冷えきったパンを温めて食べたことも。全国各地を転々としながら約50年、写真を撮り続けている。

 ○…「ろう者の世界を知ってもらいたい」。写真家としての活動や日常生活でのコミュニケーションなどこれまで経験してきたことを語り、広く発信することが今後の目標だという。「これまで苦労も多かった。写真展が、一般の人に『ろう』について興味を持ってもらう、きっかけになれば」と力を込めた。

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