六会市民センターで先月28日、初のオンラインまち歩きイベントが開催された。コロナ禍の影響で地域の歴史探索イベントの形式を変更。オンライン会議ツール「Zoom」を活用し、現地と会場をネット中継で結ぶ新たな試みに挑戦した。
当日は、カメラを持ったスタッフが史跡から実況。会場では参加者約50人に、郷土づくり推進会議の元議長で地域の郷土史編成に携わった川崎芳治さん(77)が講師として解説した。
地区外からの移住者が半数以上を占める六会地区では、郷土史の伝承はコロナ禍であっても何とかして継続したい事業だった。同センターは「イベントの形式が変わったことで、これまで体力面などから町歩きのイベントの参加を躊躇していた方なども参加できたという声が上がった」と説明。また、当日は雨天となってしまったが、天候を気にせずイベントを続行できたなど思わぬメリットも生まれた。
小栗判官伝説を解説
今回のテーマは西俣野地区に伝わる「小栗判官伝説」。平安時代、照手姫と恋に落ちた武士・小栗判官が、姫の一族の謀略で殺されてしまう。しかし地獄で閻魔大王から同情され現世に戻り姫と無事再会したという話で、歌舞伎や浄瑠璃などでも人気の題材だ。西俣野には小栗判官が土葬されたとされる塚や、地獄から戻ってきた地と伝わる榊の古木などが残る。
参加者からは「知らなかった」「周りの人にも紹介したい」などと感想が寄せられた。
川崎さんは「遠出がしにくい今だからこそ、住んでいる地元を知るチャンスにしてほしい。地域の繋がりが新たな歴史を生む」と話した。
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