高校野球の2021年春季神奈川県大会が4月10日から5月4日まで行われ、日大藤沢高校が7年ぶりのベスト4進出を果たした。準決勝で東海大相模に惜しくも敗れたが、夏季大会へ第1シード権を獲得。勝利した4試合中3試合が逆転勝利という粘り強さを見せ、新1年生の活躍などこれからのチームに期待がかかる。
4強を決めた準々決勝、向上との試合は乱打戦となった。日藤は先手を奪われながらも7回に7対7の同点に追いつくと、9回無死満塁から遠藤優太選手(3年)が左前適時打でサヨナラ勝ち。勝利の瞬間、ベンチから選手が一斉に飛び出し喜びをあらわにした。
山本秀明監督は大会を振り返り「正直に言うと、どの試合も納得できる戦いができたわけではない。ただ、どの試合も粘り強く戦えたことは成果」という。
日大藤沢はトーナメント初戦の川和に7対4で勝利すると、続く第2シードの強豪・白山を相手に7対6の1点差で勝利し波に乗る。続く日大には12対2で6回コールド勝ちを収め、向上には8対7のサヨナラ。だが、初戦を除いた3試合は相手チームに先制点を許し、追い駆ける苦しい試合展開だった。
それでもチームは「ここぞ」という場面で粘りを発揮し逆転した。クリーンナップを任された3番提坂朋和選手(3年)と4番柳澤大空選手(3年)は2人で5本の本塁打を放ち打線を牽引した。エースの清水虎太朗選手(3年)は要所を抑えるピッチングが目立った。
準決勝では、春の選抜大会で全国制覇した東海大相模と対戦。6回まで6対4と追いすがるが、9回に5失点するなど終盤に力尽き、14対5で敗退。「東海大相模に勝つにはまだまだ力不足」と山本監督。「ただ、毎試合あきらめずに戦えたこと、ベスト4まで勝ち上がれたことは、冬に選手が一生懸命練習をしてきた証だと思う」と選手を称えた。
また大会には、遊撃手の田上優弥選手、捕手の杉山大和選手が1年生ながら守備とバッティングを買われ試合に出場。上級生を脅かす楽しみな存在にもなっている。
足を生かしチーム強化
山本監督はこれからのチーム強化に「足を使った野球」を考えているという。今大会では試合展開から足を使った采配を振るうことはできなかったが、走力のある選手が多いことも今年のチームの特徴。足を絡めた攻撃でチーム力強化を目指している。
強豪校ひしめく神奈川で、どんな野球を見せてくれるか期待がかかる。
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