神奈川県司法書士会湘南支部支部長に就任した 小宮 規幸さん 鵠沼橘在住 49歳
「ありがとう」を聞くために
○…藤沢、茅ヶ崎、寒川2市1町の司法書士、およそ100人が所属する湘南支部の舵取りを5月、任された。任命された理由を「断らない性格で」と軽く笑うが、様々なオーダーを受け入れる器の大きさが見える。司法書士は弁護士と同様、国から認められた「法律家」。不動産や法人の登記以外でも相続や債務整理などの身近な相談窓口となる存在だ。支部では市の登記相談のほか、幅広い市民の悩みに応える無料相談会を定期的に実施している。大風呂敷は広げない。「これまでの支部の活動をより活性させていく」と実効性の高い、堅実路線を掲げる。
○…会社員を経て司法書士に。会社員時代は文具メーカーの営業。それが苦だったわけではないが「独り立ちしたい」と20代後半にしてまったく畑違いの道へ。司法書士を選んだのは「一人で開業できるから」とシンプル。その魅力、やりがいに気づいたのは実際に活動してからだ。悩みやトラブルを解決する中、「なかなかありがとうって感謝される仕事はない」とかみしめる。
○…藤沢生まれの藤沢育ち。現在も市内で妻と2人の子どもと暮らす。子ども時代はのんびりマイペース派。「合唱ではちゃんと歌えって叱られて」と頭をかく。家庭では「子どもに使われてます」と甘めのパパ。また夫人とは「平日ランチが楽しみ」と柔らかに笑う良き夫だ。
○…「市民の皆さんにもっと気軽にもっと頼りにされる存在にならなければ」。無料相談会や事務所の依頼を通して感じることだ。悩み苦しむ時間を減らすことができるのが司法書士。そして身近に存在していることを訴える必要性を感じている。「支部あげて、一歩一歩着実に」と力を込める。「ありがとう」を聞くために。