神奈川県民功労者表彰(社会福祉)を受賞した 三觜 壽則(みつはしとしのり)さん 羽鳥在住 62歳
人とのつながり楽しくて
○…「22年半、あっという間だった」と足跡をかみ締める。長年にわたって地域の社会福祉に貢献した功労者としてこのほど選ばれた。高齢者の自宅に一軒ずつ訪問し、生存確認や生活費の相談、悩みを聞く。子どもの通学の安全の見守りを行うなど尽力。地区と行政とのパイプ役として民生委員児童委員を務める。
○…39歳の時、明治地区協議会の委員に就任し、現在8期目。会長職は4期目になる。「人に喜んでもらえて感謝されることがうれしくてやってこれた」とにっこり。曳家を生業とする三觜建設(株)の3代目社長。生まれも育ちも羽鳥で300余年、代々続く三觜家の13代目でもある。学校関係者や地域の福祉関係者、仕事上の関係では得られない人の輪が広がり「4輪車を押しながら歩くお年寄りから声をかけられたりね」。そんな人とのつながりが、密やかなやりがいだ。
○…人生の転機は35歳の時、中学校のPTA会長に抜擢されたこと。仕事盛りでPTA活動どころか、授業参観にも参加していなかったが、推薦を断りきれず代表に就いた。だが、一度任された仕事はやりきる性分。舵取り役となり、学校関係者の不特定多数と関わることは、改めて地域に目を向けるきっかけになった。今まで建設現場の男社会で生きてきた環境から一転、「女性相手に取りまとめる役は難しい」と苦笑いする。
○…「誰かがやらなくては」という使命感が根底にある。高齢化が進み独居の世帯も増えているなか、「誰かが困っていることに気づいてあげることが必要」と話す。高齢者の悩みや変化に少しでも早く気付けるよう、色々なところに出て行って幅広い目をもって気配りすることを心がけている。「継続は力だからね。やめられないよ」と微笑んだ。
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