武田薬品工業が今年4月、産官学の連系拠点として開設した「湘南ヘルスイノベーションパーク」(湘南アイパーク)が10日、「未病」のビジネス化を検討する共同事業体「湘南会議」を設立した。病気手前の状態を示す未病に関心のある異業種の民間企業が集まり、制度設計や新製品・サービスの開発を進めていくとしている。
湘南会議は神奈川県や藤沢市、鎌倉市の支援を受けて発足。異業種の民間企業が情報共有しながら横断的に製品開発などに取り組むことで、スピード感ある事業展開を目指す。
今後はサービスや通信、IT、病院、製薬分野など他業種の企業が毎月会合し、医薬品や健康食品などに関する検討を行う。さらに半年後をめどにビジネスモデルを検証する社会実験も実施するとしている。
会議の参画メンバーは今年度最大で5〜6社程度を想定。現状調整中だが、うち1社は健康増進プログラムの提供などを手掛ける「RIZAP(ライザップ)グループ」(東京都)の参加が決まっている。同社は湘南アイパークが重点課題に掲げている「未病」と「認知症」について取り組み、法人向けに提供する講座やプログラムの改善などを検討していく考え。
湘南アイパークは、創薬活動の活性化を目的に、武田薬品工業の旧湘南研究所(村岡東)を開放して今年4月に設立。ヘルスケア関連のベンチャー企業や大学など、現在25社が入居している。
10日には「再生医療」「希少疾患」「認知症」「未病」の4領域を柱とする中期戦略を発表。5年後の2023年度までに200社の入居企業の誘致を目指すとしている。
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