認知症行方不明者の早期発見のため、スマートフォンの専用アプリ「SOYLINK(ソイリンク)」を使った市民参加型の社会実験「ウルトラ見守りチャレンジ」が3月8と9の両日、明治・辻堂地区で実施される。企業や社会福祉法人、地域住民が協働で参加する取り組みで、主催者は広く市民の参加を呼びかけている。
主催は明治・辻堂地区各委員とメルシャン工場、SOY LINK(パナソニック)、ラポールグループで結成される実行委員会(海東保文実行委員長=人物風土記で紹介)。藤沢市が共催する。
認知症行方不明者は年々増加傾向にあり、発見の遅れが生死に関わることから全国的な社会課題となっている。警察庁によると、全国で年間1万5千人を超えており、2017年は1万5863人だった。
今回の実験では、ブルートゥース型電波発信機「見守りタグ」を持った認知症行方不明者役35人を、アプリを起動させたスマートフォンが感知し、いかに効率的に早期発見できるかを検証する。
アプリ利用者には、行方不明者の捜索願いが出されると捜索依頼が配信される。各々が捜索モードをオンにすると半径10〜30m以内のタグ情報が自動で検知され、特定された位置情報が家族に通知される仕組みだ。実名登録をした正規会員登録者(メンバー)には行方不明者の特徴などが書かれた情報が配信され、それを元に捜索活動に参加も可能。簡易的な登録者(サポーター)は捜索モードをオンにするだけで参加できる。
現在、市内のメンバー登録者は約1400人。今回の検証では通常の生活を続けながら参加できるサポーターの増加を目指している。同実行委員は「多くの市民に気軽に参加してもらい、認知症について正しく理解するきっかけになれば」と話している。
各日午前10時からと午後4時からの2回、参加対象者は藤沢市に在住・在勤・在学のスマートフォンを持っている人。9日には湘南モールフィルを会場に模擬捜索訓練も同時開催される。また各日35人の発見者に抽選でプレゼントもある。
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