先月26日、市内手広の鎖大師青蓮寺で東京藝術大学大学院の籔内佐斗司教授による講演が行われた。
これは、同山の団信徒向け総会の後に開催された特別企画。籔内教授は、仏像をはじめ古美術の保存修復の専門家であり、同山所蔵の「愛染明王坐像」(鎌倉期)の修復も手がける縁から、今回の講演となった。
籔内教授は自身の研究室で修復した仏像を例にとり、作業の流れを説明。ほぼ解体状態だった同山の愛染明王坐像は、現在、像自体の修復は終わり台座と光背の制作を残すのみとなっている。10月に鎌倉国宝館で展示される予定。
また、同席した研究室の学生らが、高野山の「矜羯(こんが)羅童子像(らどうじぞう)」や興福寺の「天(てん)燈鬼(とうき)・龍燈鬼立像(りゅうとうきりゅうぞう)」の模刻についてふれ、夏場に堂に2カ月こもるなど、制作の苦労話も披露した。
籔内教授は「運慶や快慶など数百年前の仏師の遺伝子を私たちが仏像を通して受け継ぎ、そして後世に引き継いでいく」と文化財保存学の重要性を語った。
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