4月1日、(社)鎌倉市医師会の新会長に就任した 長洲 堯雄さん 長洲クリニック院長 66歳
地域医療のさらなる充実を
○…鎌倉で100年以上にわたり地域医療の発展に貢献してきた市医師会。そのトップとして、一層の医療充実化へ向け舵を取る。
○…同会は、開業医の互助団体の性格を持ち、勉強会や医療情報の共有の役割を持つ。また、市民健診・検診や乳児健診の実施をはじめ、救急病院の情報提供、休日夜間救急診療所の運営など、市民の保健環境の維持も大きな役割だ。3年前には、地元で産みたいという声を受け、全国初の医師会立産科診療所「ティアラかまくら」を開設したことは記憶に新しい。「地元医は、患者さんから色々と相談を受ける総合医的な役割があります。そのため、医師会を通して幅広い医療知識を身につけることができる」とその意義を語った。
○…会長職には自ら手を挙げた。「ティアラかまくらをしっかり運営していく。そして、公益法人の制度改革を医師会としてどう取り組むか、しっかり協議する」と語気を強めた。また、湘南鎌倉総合病院との協力体制の整備も大きな課題にあげる。
○…東京都出身で1971年に慈恵医大卒、研修医を経て大学付属病院で第2外科医局に勤務。そして消化器外科に15年携わり、88年、先輩に紹介された大船で開業。以後、25年にわたり多くの患者を診てきた地域の”かかりつけ医”に。
○…鉄道に乗って巡る旅行が好き。「去年は四国の高知と高松を結ぶ讃岐線に乗りましたね」と笑った。手軽なコンパクトカメラで、花や植物を撮影するのも趣味の一つ。それらの写真を眺めるのが好きだという。院内には、自ら撮影した写真が飾られている。
○…「患者のために」、目標は明確だ。今後とも産科診療所や訪問看護ステーション、ヘルパーステーションの充実化に取り組む。また、震災の被災者に向け、会員に義援金を募るとともに、被災地へ赴く医師のサポートを行う。「鎌倉への被災者のケアにも積極的にかかわりたい」と話した。