NPO法人聴導犬育成の会(市内津)は耳の不自由な人を介助する聴導犬の「パンちゃん(1歳半・メス)」を北京へ10月ごろに派遣する予定だ。パンちゃんは北京初の聴導犬となる。今月1日、パンちゃんと松田治子会長、トレーナーの小沼由紀子さん、同じく聴導犬のトモの2人と2匹が松尾崇市長を表敬訪問した。市長は「頑張ってください」とパンちゃんに声をかけ、頭をなでた。
同会は中国在住の日本人が6月に立ち上げた捨て犬を保護する「北京養犬協会」を支援している。パンちゃんは、現地の耳の不自由な人と相性をみたうえで、北京最初の聴導犬として働く。同行する小沼トレーナーは現地の協会で訓練の指導を行う予定だという。
パンちゃんは千葉の動物愛護センターから今年の4月、引き取られた洋犬の雑種。健康状態が悪く「最初は虫がいっぱいで訓練どころではなかった」(松田会長)という。「特に人懐こかった」と聴導犬の適正があると判断、その後訓練を行い、一人前の聴導犬に育成した。
聴導犬は盲導犬と異なり犬種を問わない。そのため、犬の大きさに規制がある北京では、中型犬が主流の盲導犬に先立ち、聴導犬が導入されることになった。
育成の会は1990年に設立された、聴導犬の普及と育成を行う団体。現在約160人が所属している。近年、中国における聴導犬育成の支援にも取り組んでおり、「パンに見本になってもらえれば」と松田会長は話す。
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