鎌倉市消防本部では、秋の火災予防運動の一環として「119番の日」である11月9日(水)から、市内全域を対象に「住宅用火災警報器」の設置調査を行う。同警報器は、市条例で今年6月以降すべての住宅に設置が義務付けられており、市消防本部によると9月1日現在で、市内設置率は73・9%。「目標は100%」として、県内初となる設置済ステッカーを作成するなど、今回の調査への協力を呼びかけている。
今回の火災警報器設置調査は、11月9日から約1週間かけて市全域の6000世帯を対象に実施される。由比ガ浜・長谷・笛田・浄明寺・腰越七里ガ浜・今泉の6地区を対象に、自治町内会単位での調査。事前に回覧等で周知するという。その後、消防職員が各世帯を訪問する。
この調査は強制的なものではなく、あくまでも協力を得ることが前提となる。市消防本部では、県内初の取り組みとなる警報器設置済みを示すステッカーも作成。設置への啓発に力を入れている。
ステッカーは、警報器設置済みで了解を得た世帯を対象に、門扉や玄関などへの貼付を依頼するとしている。職員の訪問先だけでなく、希望者に対しても各出張所で同ステッカーを配布する予定(警報器設置が条件)。
サイズは縦3cmの横4cm程度のもので、同警報器の写真を背景に、透かし文字で「設置済」と印字されている。「鎌倉市消防本部」の文字も入っており、「悪質な訪問販売の防止や、地域ぐるみの防火意識の高揚」(市消防)効果も期待する。
同様のステッカー配布は、全国的には珍しくないという。兵庫県神戸市や島根県松江市、大分県大分市などでも見られ、他市の例を参考にした。
デザインは、消防本部の佐藤孝之予防課長の発案による。佐藤さんによると、20年以上前に実施していた一般住宅の消防立ち入り検査で配布貼付していたステッカーを参考に、考えたという。「大きすぎても小さすぎてもいけない。貼ってもらいやすい適度なサイズ」と説明する。
「目標は100%」
市消防は6月以降、「自動火災報知設備」設置義務のない500平方メートル未満の共同住宅(マンションやアパートなど)すべてを、2カ月かけて立ち入り検査し、未設のところには設置指導したという。
そのため、課題は戸建住宅。今回の確認調査で設置率向上を図りたいとしている。9月1日現在の市内設置率は73・9%となっており、あくまでも「目標は100%」を掲げる。
同警報器は、迅速な避難・延焼防止・早期発見による財産保護など、大きな役割があるとして、実際に火災予防につながったケースもあるという。
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