往年の名作映画が一堂に会する企画展「国際映画祭への招待」が今月1日から鎌倉市川喜多映画記念館(市内雪ノ下)で始まった。期間は来年1月29日(日)まで。カンヌ映画祭などでの受賞作品8本がそれぞれ3日間上映され、映画祭のポスター約50点などが展示される。また、期間中は講演会を3回予定しており、12月17日(土)には奥田瑛二監督が来館する。
同館は日本映画の発展に功績を残した川喜多長政・かしこ夫妻の邸宅跡に建設され、昨年4月に開館。以来、その遺志を引き継ぎ、鎌倉から映画にまつわる様々な企画を発信している。今回の企画はその一環で、アラン・ドロンなど多くの映画人が邸宅に訪れていた背景から国際映画祭に焦点をあてた。同館職員の馬場祐輔さんによると「有名作品の上映やポスターから映画界の華やかさを感じてもらうことがコンセプト」だという。
展示物として一番に目をひくのは1枚117cm×156cmのスケールの巨大ポスター3点。カンヌ映画祭の1982年から84年までの3連作で、その2作目は黒澤明監督がデザインした。他にも青山真治監督のトロフィーや映画祭のカタログなど普段なかなか見ることの出来ない展示品を多数出展。映画好きにはたまらない構成となっている。
上映作品は世界の各映画祭で賞を取ったもの。マリリン・モンローの歌で有名な「お熱いのがお好き」など、クラシック作品を中心に同館スタッフが8本に厳選。ラブストーリーからサスペンスまで、ジャンルに偏りなく配置されている。
期間中は講演会も企画。12月3日(土)は元読売新聞編集委員で映画評論家の河原畑寧さん、12月17日(土)は上映作品中唯一の邦画「長い散歩」の奥田瑛二監督、1月21日(土)は東京国際映画祭の作品選定ディレクターの矢田部吉彦さんが講演予定。それぞれ異なる立場から映画について語る。
馬場さんは「今後も鎌倉の地ならではの映画企画を発信していきたい」と話す。
開館時間は午前9時から午後5時までで、映画上映は午後1時から。映画鑑賞と講演会はそれぞれ一般800円で別途入場料200円が必要となる。問合せは【電話】0467・23・2500同館まで(月曜休館)。
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