鎌倉市総合防災課は、冬の避難生活を体験してもらおうと先月から週末に市内4ヵ所の小学校で「ミニ防災拠点宿泊訓練」を実施している。今月10日には、深沢小学校で行われた。地域住民ら33人が参加し、うち4人が一夜を明かした。
機材を使った災害対策本部との交信や、簡易トイレの組み立て、非常食の試食、宿泊用ブースの組み立てなどが行われた。また、東日本大震災の被災地にボランティアとして入った市職員2人による体験談も披露された。
体験講話を行った市秘書課の奈須菊夫課長は、昨年5月2日から8日間、宮城県石巻市の避難所で支援に携わった。「マニュアル通りには行かない。自分の命は自分で守るという姿勢が重要」とし、「自治体や町内会などが行う訓練に参加することが一番。経験を積むことがとても重要だと思う」と力説した。
訓練に参加した守谷雅司さん(68)は、「非常食は予想より美味しかった」と感想を述べる一方で、「発電機などの機材が少ない。災害時には今のままでは足りないのでは」と話していた。
市内では、公立小中学校計25校が一番身近な避難所である「ミニ防災拠点」に指定されている。毛布や携帯トイレ、哺乳瓶など一定量備蓄されているが、市全域では食糧備蓄が不足しており、また、宿泊用ブースは完備されていない。
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