「武家の古都・鎌倉」の世界遺産登録を推進しようと今月15日、全県議105人が参加する議員連盟が設立された。党派を超えた「オール神奈川」の取り組みとして、今後、議会ポスターでの広報や候補地の視察、勉強会などを通して登録推進の機運盛り上げを目指す。
同県議連立ち上げのきっかけは、今年3月の観光振興の議連による鎌倉視察だった。参加議員は鶴岡八幡宮や建長寺を視察した際、激しい交通渋滞などを目の当たりにし、世界遺産登録推進を一層支援するためにも、観光分野とは異なる働きが必要と判断したという。
5月には、自民・民主・みんな・公明・県政会の各会派団長ら5人が発起人となり、鎌倉の世界遺産登録を推進する議連設立を呼びかけた。
同議連の役員は21人。鎌倉市選出の中村省司議員が会長に就任するとともに、同選出の早稲田夕季議員も幹事として名を連ねている。候補遺産が存在する横浜市金沢区の国吉一夫議員が幹事長、同区の松崎淳議員は幹事、逗子市の近藤大輔議員は副幹事長を務める。
県議会では、1999年3月に「古都鎌倉の世界遺産への登録実現に関する決議」を全会一致で可決しており、今回の議連も全議員の参加となった。
今月15日に県庁で開かれた設立総会で中村会長は、全会派が参加したことについて「県全体で盛り上げていくという意気込みがおわかりいただけるのではないか」と姿勢を語った。
県は2004年度から、候補遺産が最も多い鎌倉市に、専門職員や事務職を派遣するなど人的支援を行っている。
現在、登録に向けた動きは山場を迎えている。今年1月には、国からユネスコ世界遺産センターへ正式版の推薦書を提出。8月から9月には、国際的な文化遺産保護団体イコモスによる現地調査を予定する。13年5月に審査結果が公表され、同6月にユネスコ世界遺産委員会で登録の可否が判断される。
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