第32回「ホンダ四輪サービス技術コンクール」全国大会に出場する 井上雅偉(まさひで)さん 藤沢市在住 35歳
職人としてさらに高みへ
○…1万人を超える、ホンダ販売店のサービスエンジニア(SE)の中から40人しか選ばれない、サービス技術を競う全国大会。南関東ブロック代表として11月6・7日、「SEコース」に、所属する「Honda Cars藤沢 鎌倉南店」から初、自身も入社以来15回目の挑戦で初出場する。「技術職は他人と競い合うような仕事でもないから」と飄々(ひょうひょう)と語るも、「お客様に褒めてもらえるのはうれしい。頑張って臨みたい」とはにかむ。
〇…昔から車好きだった。藤沢市湘南台の出身で、小中学生の頃はF1に夢中に。「セナやマンセルが活躍していた時代」と目を輝かせる。高校生時代は、オートバイに興味が移った。ホンダのスクーターやレーサータイプの車種に乗り、「革つなぎを着てぐるぐる走り回りましたよ」と当時を懐かしむ。自分で愛車の整備をするうちに、懇意のオートバイ屋からホンダ運営の整備専門学校を紹介され進学。主に四輪の整備を学び、その後も職人の道を歩んできた。
〇…30歳で結婚。夫人とはスノーボード、旅行など共通の趣味を持ち、夏は北海道まで車でキャンプに出かけるなど行動派。一緒にツーリングは、と問うと「妻はオートバイには乗らないけど、最近は一緒にテレビでレースを観るようになった」と照れ笑い。今もオートバイ好きで、雨の日も愛車ホンダNSRで通勤。目下の趣味は、家庭菜園。聞けば、「ジャガイモ、ミニトマト、ズッキーニ、ゴーヤ、桜島大根」と本格的だ。
〇…国家一級自動車整備士の資格取得を目指す。今年は惜しくも実らなかったが、「知識の蓄積が全国大会進出の糧になった。勉強は無駄にならなかった」と、来年へ意欲を燃やす。「技術、知識をもっと深めて、どんな車でも修理できるようになりたいですね」と職人の顔を見せた。年末は北海道で友人らとスノーボードに興じるのが恒例。「後は冬場にかけて、桜島大根が待ち遠しいです」と笑った。