東日本大震災や東京電力福島第1原発事故で被災し、避難生活を送る子どもたちや保護者ら約100人が、3月29日から31日の3日間、市内へ招待される催しが行われた。
自然や伝統文化、食育などを通じて豊かに子どもを育てようと市内の母親らで活動している「未来・連福プロジェクト」(齊藤美代子代表、62)が主催した。
参加したのは原発事故の影響で立ち入りが制限され、福島県内で避難生活を送っている同県浪江町の小学生や未就学児、保護者ら約50人。また、被災者同士の交流の場を作ろうと、神奈川県内などに東北3県から避難している人も募り、参加者は総勢100人を超えた。
同プロジェクト代表の齊藤さんは、市内手広にある西ヶ谷住宅に居住する避難者を中心に、交流会や募金など様々な支援活動を行ってきた。昨年10月に他支援団体が建長寺で開催した県内に避難する人たちの交流会にも協力した。そこで避難者同士が再会し喜ぶ様子を見て、もっと交流の場を増やせないかと模索。同住宅に浪江町から移り住んだ人が多いことから協力を得て参加者を募った。
参加者の滞在費用や福島県からの交通費は同プロジェクトが全額負担。昨年9月の発足時から行ってきた東北復興支援の募金活動や、チャリティコンサート、他団体からの寄付などで工面した。また、食事の準備や観光案内などは、市内の支援団体や学生らのボランティアにより行われた。
参加者は建長寺に宿泊。鎌倉大仏、鶴岡八幡宮の寺社見学など観光を楽しんだ。浪江町から鎌倉へ避難し、現在は福島県いわき市に住む紺野洋子さん(63)は「感謝している。復興も賠償問題もまだ収まっていないが、皆それぞれ頑張っていこうという思いがある」と話していた。
齊藤さんは「この思い出が、生きる力になってもらえれば」と話した。
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