市内台在住のビーチテニスプレイヤー山本直晃さん(23)(Club MASA)が7月31日からイタリアで行われる世界選手権に出場する。山本さんは5月27日付の日本ランキングで1位、昨年までも3年連続で同1位を記録するなど、日本でのこの種目の第一人者。6月14日に日本を発ち、同選手権をはじめフランスとイタリアで6大会を転戦する。
ビーチテニスは、砂浜のコートでネットを挟んでボールをノーバウンドで打ち合う競技。ルールとしてはバドミントンに近く、得点のカウントなどはテニスと同じ。コートはビーチバレーと同サイズで、試合は2対2のダブルスで行われる。ビーチならではのダイナミックな動きと、スピード感あふれる駆け引きが魅力のスポーツだ。
高校時代のテニス部の先輩に誘われて、山本さんがビーチテニスを初めてプレーしたのは2008年のこと。最初は遊び感覚だったというが、すぐに競技の魅力に取りつかれ大学2年の時に本格的にビーチテニスプレイヤーへと転向した。国内外の大会で着実に実績を重ね、10年には日本ランク1位に輝いた。
渡欧修行で自信深め
11年にビーチテニス発祥の地イタリアへ半年間にわたり遠征。「イタリアの選手は身体が強く動きが素早い。パワーある強打はもちろん、ドロップショットなど繊細なタッチもうまい」と、本場でもまれて刺激を受けた。185cmと日本人選手では長身の山本さんも外国人選手に交じると「普通くらい」。大柄であっても細かい動きを苦にしない選手が多いという。
渡欧中にフランスで行われた国際大会で優勝。自身の持ち味である、緩急自在のサーブから攻めるプレーができれば外国人選手にも勝つことができる、と自信を深めた。昨シーズンは国内大会で無敗を誇り、世界選手権でもベスト16に入った。世界ランキングでも日本人最高位の23位につけており、世界の頂点へ一歩一歩近づいている。
一方で、今も生活のためにアルバイトをする一面も。「競技と生活を両立するのは大変なこともあるけど、プレーのためなら全然苦にならない」と笑う。世界選手権に向けては「守りに入らず、攻めるプレーをしたい。今年は昨年を上回るベスト8を目指したい」と目標を語った。
ビーチテニスは日本では6年と歴史は浅いが、リオ五輪で公開競技化も期待されている注目スポーツ。山本さんは本場イタリアで体感した会場の熱狂を、日本でも広めたいと普及への思いは強い。「自分が活躍することで競技がもっと注目されれば嬉しい」。戦う背中を見てほしい―。若武者が世界へ挑む。
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