鎌倉を舞台にしたミステリー漫画「鎌倉ものがたり」(西岸良平著、双葉社)がこのほど、連載開始から30周年を迎えた。地元百貨店では原画などを展示する「記念展」が行われたほか、企業とのコラボレーション商品が続々と登場している。
「鎌倉ものがたり」は、6月12日に単行本第30巻が発売され、地元でも様々なイベントが行われている。小田急百貨店藤沢店では18日まで「30周年記念展」を開催。カラーの複製原画や関連商品を楽しみに訪れた人で賑わいを見せた。
企業とのコラボレーション商品も登場している。豊島屋は缶にイラストが入った「鎌倉ものがたり特製鳩サブレー」(非買品・単行本帯記載のプレゼント応募で入手可能)を用意。鎌倉ビール醸造は「鎌倉ものがたりサイダー」を2年振りに復活させた。また、大船軒は8月末まで限定で、鎌倉ものがたりデザインの包み紙を使用した「鯵の押寿し」を販売している。
湘南モノレールでは、3両編成の車内で、第21話「七福神到来」、第41話「凍りついた場面」、第245話「夢のあとさき」のエピソードの展示を行っている。いずれも江の島と湘南モノレールが登場する回となっている。
鎌倉ビールの長田志保美さんは「30周年に合わせて果汁を加えるなどサイダーの改良を行っています。作品と一緒に地元の名産を知ってもらえれば」と話している。
30年の軌跡
「鎌倉ものがたり」は1984年から「漫画アクション」で、2000年以降は「まんがタウン」で連載されており、11年1月号で300回を迎えた。
長谷在住のミステリー作家・一色正和が、数々の怪事件を解決するミステリー漫画。江ノ島電鉄や湘南モノレールといった鎌倉ならではの風景が登場する一方で、ファンタジーの要素もあわせ持っている。09年には日本漫画家協会賞大賞を受賞した。
作者の西岸良平さんは1972年にデビュー。映画の原作となった「三丁目の夕日」などで知られている。ときに叙情的で、ときにSF・ミステリー色の強いユニークな作風で、幅広い層から支持されている。
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