防犯・防災NPO団体「鎌倉ガーディアンズ」(大津定博代表)のメンバーが11月27日、鎌倉市役所を訪れ、地震などの際に家具の転倒を抑止する「突っ張り棒」の設置に市の補助を求める要望書を松尾崇市長に手渡した。
鎌倉ガーディアンズは2009年に発足した防犯・防災団体。約130人のメンバーが市や観光協会、自治会・町内会などの依頼でイベントの警備やパトロールを行っている。
同団体では今年3月から、家具の転倒を抑止する「突っ張り棒」を希望者に無料で設置する事業をスタートさせた。東日本大震災から2年が経過し、津波対策への関心が高まる一方で「揺れそのものから身を守る防災が進んでいない」という声がメンバーの間からあがったという。
特に阪神淡路大震災では転倒した家具によって命を落としたり怪我をする人が多かったことから、安価で効果の高い対策として、同事業の開始を決定。申し込みが殺到することも想定して、15人のメンバーが研修を重ねるなどして備えた。
しかし11月までの9カ月間で、実際に設置したのは31世帯161本で「予想以上に低調な数字」(大津代表)に止まっている。そこで、同団体に問い合わせをしたものの依頼をしなかった人に改めて聞き取りを行ったところ「(ボランティアという)一般の人に家の中を見られることに羞恥心や抵抗がある」という声が多いことが分かった。
大津代表は「プロの業者の施工に助成をする方が市民の心理的抵抗が少なく、突っ張り棒がより普及するはず。横浜市をはじめ東京23区など取り付けに補助を出す自治体も増えているのでぜひ鎌倉でも実施を」と要望。松尾市長は「大変良い取り組みで申し込みが少ないのは意外。補助については検討したい」と答えた。
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