大船消防署(斎藤務署長)は1月16日、操作を誤って川に転落した自動車から運転手の72歳女性を救助したとして協力者2人に感謝状を贈呈した。斎藤署長は「危険を顧みない勇敢な行動に敬意を表したい」と話す。
表彰を受けたのは自動車整備会社(有)プロパーオート社長の永嶋昇さん(51)と、同社の川村和雅さん(31)。
2人は昨年12月3日の午後4時27分ごろ、同社で仕事をしている時に大きな物音を耳にしたという。
「大きい音だったので事故だと思ったが車同士の衝突なら煙が上がるはずで、それがなかった。おかしいと思い小袋谷川を見ると車が落ちていた」と永嶋さんは振り返る。事故現場は同社の目の前だった。転落した車は、川沿いの自宅の駐車場にバック駐車しようとした72歳女性が操作を誤ったもの。柵を突き破って2mほど下を流れる小袋谷川に落ちた。
2人はいち早く現場に駆けつけると、横倒しになっていた車の上に降りてドアを開け、72歳の女性を引っ張りあげ救助した。女性の意識ははっきりしていたというが自力で運転席から出られない状況だった。女性は顔面打撲を負っていたものの、軽傷だった。永嶋さんは「真冬の夕方で気温が下がっていて、車内には水も入ってきていた。高齢者だということもあり、早く助けなくてはと思った」と話す。
斎藤署長は「とっさの状況の中で勇気ある行動をとってくれたことに感謝したい。真冬の寒さの中で、数分でも救助が遅れていたら女性は低体温症になる危険もあった」と謝辞を述べ、2人が行った人命救助活動の功績を讃えるとして大船消防署で感謝状を手渡した。
同署は「事故現場では救助隊が着くまでの初動が大切になるケースもある。日ごろから意識を高く持った市民が増えることで安心な鎌倉になっていくと思う」と語った。
鎌倉版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|